曲目
1.ザ・ベストテンのテーマ オリジナル・サウンドトラック
2.ミラーゲートのテーマ オリジナル・サウンドトラック
3.UFO ピンク・レディー
4.しあわせ芝居 桜田淳子
5.微笑がえし キャンディーズ
6.プレイバック Part 2 山口百恵
7.かもめが翔んだ日 渡辺真知子
8.Mr. サマータイム サーカス
9.林檎殺人事件 郷ひろみ・樹木希林
10.銃爪 ツイスト
11.季節の中で 松山千春
12.チャンピオン アリス
13.HERO(ヒーローになる時、それは今) 甲斐バンド
14.YOUNG MAN 西城秀樹
15.魅せられて ジュディ・オング
16.きみの朝 岸田智史
17.カリフォルニア・コネクション 水谷豊
18.銀河鉄道999 ゴダイゴ
19.関白宣言 さだまさし
20.セクシャルバイオレットNO.1 桑名正博
ソニー MHCL-1500
このブロクでは、滅多に国産ポップスを取り上げることはありません。そもそも、テレビで歌謡曲の番組を見た記憶はほとんどありません。それでも、どうにか、フジ系列の「夜のヒットスタジオ」やTBS系列の「ザ・ベストテン」は家族が見ていたついでによく見たものです。一応、クラシックが中心でしたが、音楽に対しては門戸を開放していましたので、洋楽をはじめ、邦楽、歌謡曲、ドキュメンタリー、などなんでもござれでした。これも、サントラが趣味のもう一つの柱にあったからでしょう。映画に関しては、ヒット曲をタイトルにした映画が数多く製作されていましたからね。
そんなことで、このCDを見かけた時は懐かしさと供に思わず手に取ってしまいました。何しろTBSが全面的にバックアップしていますから、ジャケットのロゴにしてもも、インナーの久米宏と黒柳徹子の2ショットの写真も当時のものを使用していて、まるでタイムスリップしたような感覚になります。また、CDが収められているバックイン・レイにはここに収録されている曲の当時のシングルのジャケット写真が収録されています。これだけでも豪華です。何しろ、レーベルはまちまちですからね。最近のコンピュレーションはCDが売れていないこともあるのでしょうが、音源を供給し合って消費者のニーズをつかみ取った企画ものが出てくるようになりました。まあ、これは当然な流れで、ネットで簡単に音源が手に入り、自分で好みのコンピュレーションが作れる時代ですからね。
さて、このシリーズは6枚発売されています。これはその1枚目ということですが、番組としての「ザ・ベストテン」がスタートしたのは1978年1月19日でした。つまり、この第1集の時代です。TBS系列局で、毎週木曜日の21:00 - 21:54に生放送されていました。このCDでは頭にこの番組のテーマソングと、当時世界各国の国際空港で出発・到着案内として用いられていた反転フラップ式案内表示機をヒントに考案された「ランキングボード」を使って発表された際の音楽まで収録するという凝りようです。まあ、当時はフルで聞く機会は無かったわけで、こんな音楽でした。
このCD楽曲としては18曲しか収録されていません。どうせなら20曲までのランキングを収録して欲しかったのは無い物ねだりでしょうか。「ザ・ベストテン」では年間ランキングが発表された年もありますが、このCDは年間ランキングとはなっていません。これが不思議な所です。まあ、ここら辺がそれぞれ大人の事情がある所なんでしょうか。このなかでも、個人的にうれしかったのは桜田純子の「しあわせ芝居」が収録されていることです。この曲は、1977年11月に発売されていますから「ザ・ベストテン」が放送を開始した時にはピークを過ぎていました。ということで、最高位3位、ランクイン4週と短かった為、この年の年間ランキングにはもれているんですが、ここに収録されているのです。粋な計らいですなぁ。中島みゆきの作詞作曲という点でも桜田純子の曲の中では異彩を放っています。
意外と思ったのは、「林檎殺人事件」です。この曲はTBSドラマ「ムー一族」の挿入歌でもあったわけで、一応4週連続1位で年間でもベストテンに入っているのですが、これはTBSだけの現象でこれも恣意的な部分が見え隠れします。ちなみに折り込んでは年間42位の曲です。
まあ、そういう意味では水谷豊の「カリフォルニア・コレクション」も日テレの「熱中時代・刑事編」の主題歌だったわけで、それでもこちらは65万枚のセールスを記録しています。ただ、「ベストテン」では21週連続で10位以内にランクインし、4週連続で1位を獲得しましたが、日本テレビのドラマ主題歌であったため、実際には水谷自身が二度登場しただけで曲がオンエアされることは少なかったようです。
この時代まだまだフォーク系の曲が多いことにも驚きです。松山千春「季節の中で」、アリス「チャンピオン」、岸田智史「きみの朝」、そして、さだまさしの「関白宣言」が収録されています。この中で思い出深いのは「関白宣言」ですね。大ヒットした曲ですが、10年後にはほとんど忘れられていて、小生の結婚式でこの曲を歌おうとしたらカラオケが無いのです。そんなことで、アカペラでこの曲を歌う羽目になってしまいました。(^▽^

映画音楽ファンにとっては、ゴダイゴの「銀河鉄道999」のヒットもうれしいところです。劇場版として公開された映画がこの曲のヒットの相乗効果もあってか、1979年度の邦画の第1位の16置く5000万の配収を上げ、これはアニメ映画史上初の快挙になっています。
さて、この年の年間ランキングトップは16週チャートインしたツイストの「銃爪」でした。和製ロックの一つの頂点でしょうね。